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ラヴコレサンプル・グレアリ



『くるくる』
グレイ×アリス・クローバー設定
ダイヤの国での出来事を過去として記憶しているグレイと、引越しでクローバーの塔に滞在する事になったアリスの話です。




 グレイの記憶の中で、決して忘れられない人がいた。
 彼女と出会ったのは、時間が狂ったこの世界でも過去と言える程に以前の事だ。


        ○●○●○●

 今のアリスと時間を過ごし少しずつ距離が縮まった頃、会合期間中の見回りとして塔周辺を共に歩く事になった。
 いつも以上に多い人の中で、誰かを探しているような仕草のアリスが気になった。
 それを本人に聞けば、彼女は戸惑いながらも気になる相手がいると答えた。
 それに対して適当にそれらしい言葉を並べ、アリスを嗜める。
 年上の同僚として、そして友人と呼べる立場としての助言の他に私情が混じっていた事は否定出来ない。
 頭の片隅に浮かぶのは今目の前にいるアリス自身だ。

(見た目に落ちたわけではない、中身を知る前にいなくなった。それでも――)

 純粋に彼女が傷つくのを見たくないという気持ちの中に、ただ邪魔をしたいだけだろうと囁く自分がいる。
 違う存在だと認めかけはしても、一度は特別な気持ちを抱きかけた相手。
 その彼女が変わらぬ笑顔と声で、好きな男がいると言うのだ。
 苛立ち、妨害したくなって当然だろう。


        ○●○●○●


「き、気になる人がいてね……」

 その張本人に相談をするなんて馬鹿げている。
 けれどグレイは、アリスの言う相手が自分の事とは気付かずに真摯に相談に乗ってくれる。
 だからこそ、アリスにとっては痛い言葉も出てくる。

「それは錯覚だよ」

 ただの年上に対する憧れだと言い切られてしまった。
 頭の片隅では解っているんだ。アリスくらいの年齢の女の子なら一度はある年上の男の人に対する憧れ、そして片想い。解っているけれど……その片想い相手に気持ちを否定されるのは耐えられない。

「勝手に私の気持ちを否定しないで!!」

 気が付くと大きな声が出ていた。
 ハッと我に返った時にはもう遅くて、自分がしでかした事に後悔しかない。

「ご、ごめんなさい」

 すぐに謝ったが気まずさは簡単には消えてくれない。
 それから暫く、アリスはグレイと二人きりになる事を避けた。


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水青 奏

Author:水青 奏
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