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薔薇より貴女に似合うもの(リクエスト)



 ブラッド×アリス
 ダイヤの国設定
 遥那 様からのリクエストのプロポーズネタ・ブラアリ小説です。
 大変お待たせしてしまってすみません。
 リクエスト、本当にありがとうございました!!




 ブラッドが鼻歌を奏でるのはお気に入りの紅茶を飲む時だけだろうと思っていた。
 けれど今この場にはティーセットの類は無い、なのに彼はそれはそれは楽しそうにしている。

「そんなに楽しい?」

 半ば呆れながらアリスが聞くとブラッドはあっさりと肯定する。

「楽しいに決まっているだろう。私の手でお嬢さんが綺麗になっていく……これ以上に心躍る事など無いさ」
「貴方にとっての一番は紅茶関連じゃないの?」
「ふふふ。それは別格だよ……いや、君に関わる事が別格というべきか」
「はあ……よく言うわ。それにしても本当に上手いわね」

 ブラッドは話しながらもその手を止める事なくアリスの爪を美しく飾っていく。
 以前ダイヤの城の女王からメイク道具を貰った時に彼に口紅を塗ってもらった事はあったが、まさかネイルアートまで出来るとは思っていなかった。
 やっているのは比較的簡単なフレンチネイルだが、男の人で出来るのは凄いと考えていいと思う。

「お褒めに預かり光栄だよ、お嬢さん。そうやって素直に喜んでくれるのならばいつだってやってあげようではないか」
「そんな事言うと、本気にするわよ? こんな姿をエリオット達が見たら驚くでしょうね」
「君にだけ見せる姿だよ」
「私以外にも知っている人はいるくせに」
「おや? それは嫉妬かな?」
「違うわよ」

 前は少しだけ嫉妬した、それは事実だけれどすぐにその相手が誰なのか解った。
 この国では会う事が出来ない彼の姉……まだ二人が共にいた頃に彼は姉の為に口紅やマニキュアを塗ってあげていたんだろう
 思い浮かべると微笑ましい光景だ。

「まったく……少しは嫉妬をしてくれても良いと思うんだが?」
「だって、家族にヤキモチなんて妬けないでしょう?」
「ふむ……それもそうだな、むしろその場合妬く事になるのは私の方だろうな」

 言い終わるのと同時に十本目のネイルが塗り終わった。メインは透明で爪先だけが薔薇色に近い赤に塗られている。

「好きな色でやっていいって言ったけど、赤は私には似合わないわよ」
「似合うさ。君には赤も似合う……きっと彼女も君に赤を着せたがるだろうな」
「ブラッド?」
「ああ済まない。彼女はきっと君を気に入るさ、違う時間軸では存分に気に入られていたんだろう?」
「うーん……遊ばれていたっていう方が似合う気がするわ」
「それを気に入っているというのだよ。そもそも城への滞在を許されている時点で君は相当な気に入りだったはすだ……きっと、あの人も同じだろう」

 いつか会える時が来るのだろうか。この国に留まれるかどうかも危ういというのに……けれどブラッドそんなアリスの不安などお構いなしに続ける。

「私達は身内には甘いように出来ている」
「どういう意味?」
「彼女にとっての身内となれば、若干うっとおしいくらいに気に入られるだろう。意味は解っているだろう?」
「……それを正式なものにするのなら、返事はしないわよ」
「ふふふ。おやこれではお気に召さないかい? それならば今は言葉遊び程度に受け取っておいてくれないかお嬢さん。生憎とまだ必要なものが揃っていないのだよ」
「っ!?」

 ブラッドはアリスの左手を取ると乾いたばかりの赤に口唇を寄せる。

「いずれこの赤以上に君の指を飾るに相応しいものを用意しよう。この時は答えてくれるかい?」
「……こ、言葉次第ね!」

 照れ隠しに言えたのはこれが限界だった。

「ああ楽しみにしていてくれ、アリス。未来の私の奥さん」


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